その駐輪場の壁

その駐輪場の壁|イメージ

その駐輪場の壁の向こう、つまり建物の西側に階段があった。階段は途中で踊り場があるタイプで、途中で百八十度折れ曲がっている。踊り場はそんなに広くないが、大人二人がすれ違う事は十分出来る程度の広さだった。

 母親が先頭に立ち階段を登って二階へと向かう。二階に上がって手前から二番目の部屋が児玉ゆかりさんの部屋だった。表札ではそれが確認できなかったが、母親がバッグから鍵を取り出して玄関を開けた。直ぐにかび臭いものが漂ってくる。

 その部屋に母親が先に入り、その後を俺が付いて入った。中に入ると何時の間にか先ほど感じたかび臭さは消えていた。それともその匂いに俺が慣れてしまったのだろうか、どちらにしても生活臭はしなかった。

 部屋に入ってから特に気が付く事はない。ありふれた普通の独身女性の部屋に感じられる。部屋はワンルームというタイプではなくて1DKというタイプだ。ダイニングキッチンはかなり広く八畳ほどか。左側には流し台が見え、右側にバスルーム、続いてトイレが有るようだった。

 その部屋の真ん中にはテーブルが置いてあり、他には冷蔵庫とテレビが置いてあるぐらいだ。キッチンと奥の部屋を隔てる物は引き戸だけで、その引き戸を開けて奥の部屋に入ってみた。奥の部屋は、俺が想像したよりは狭く、机とベッド、それから本棚にタンスを置くと、残るスペースは立つ位しかなかった。

昨日の母親との

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